【初心者ライター向け】コピペ記事にしないための書き方を知ろう!

「いったいどこからがコピペって判断されるんだろう?」

「ちょっと文章を変えれば、大丈夫よね?」

情報に基づいて正確に書こうとするあまり、元の情報をほぼそのまま使いながら記事を書いた経験はありませんか?

語尾を少し変えてみたり、文の前後を入れ替えてみたりして、完全なコピペにならないように気をつけてみたつもりでも、それはダメです。

コピペ記事はあなた自身のライターとしてのキャリアを傷つけ、クライアントさまにも迷惑をかけます。

この記事では、初心者ライターの皆さんに向けて、なぜコピペ記事がいけないのか、どうすればコピペ記事にならないのか、を説明します。

コピペの魔の手から逃れ、あなたにしか書けない記事を書けるライターになりましょう。

なぜコピペはダメなのか?

コピペがダメなのは、「著作権」を侵害するからです。

著作権とは?

小説や脚本、歌詞や絵画など、誰かが自分の考えや気持ちを表現したもの「著作物」といいます。

たとえば、あなたが一生懸命に取材して書きあげた記事はあなたの「著作物」です。

また、5歳の子どもが大好きな家族の絵を、大好きな気持ちを込めて描いたなら、その絵もやはり「著作物」です。

一方で、キーボードを押しながら眠ってしまったとき、たまたまできた「あkdslkjdぁkhだklへkdjhjh」という文字の列は、著作物ではありません。

著作物を作った人「著作者」といい、著作者に与えられる権利「著作権」といいます。

もしも、あなたが書いた記事を元に誰かが勝手に映画化して収入を得たとしたら、嫌ですよね。

また、あなたの記事では「AはBである」と書いていたのに、誰か他の人が勝手に「あなたが『Aは実はCだったのだ!』と言っている」と書き換えて伝えていたとしたら、これもまた、嫌ですよね。

そうさせないためにあるのが、著作権なのです。

著作権(財産権)と著作者人格権

著作権は、大きく2つに分けられます。

ひとつは、著作者(著作権者)の許可なしに他者が複製(コピー)などすることを禁止する「著作権(財産権)」です。

勝手に本を複製されない権利や、勝手に自分の作品を映画化されない権利などを含みます。

もうひとつは、著作者の人格を守るための「著作者人格権」です。

これには、自分の著作物の内容を勝手に変えられない権利(同一性保持権)や、自分の著作物に名前を表示するかどうかを決める権利(氏名表示権)などを含みます。

許可なく使わない

勝手に書き換えない

この2点を覚えていてくださいね。

著作物の「引用」とは?

しかし、たとえば有名な漫画のセリフを記事の中で紹介したいときに、著作者に許可を取れるかというと、なかなか難しいですよね。

著作権法では、特別の場合には自由に使ってもよい、としています。

その「特別な場合」のひとつが「引用」です。

引用する場合の条件は、次のとおりです。

●引用する「必然性(それ以外にありえない)」があること

●自分の論文が中心で、引用する論文はその一部であるということがはっきりしていること

●引用した部分を「 」でくくるなど、自分の文と、引用した文とをはっきりと区別すること

●引用してきた論文の題名・著作者名・出版社名・引用した部分が掲載されているページ数などをしめすこと

みんなのための著作権教室「③著作物を自由に使える場合とは?」
http://kids.cric.or.jp/intro/03.html より引用

このルールを守っていれば、漫画のセリフも使えるのです。

コピペ記事にしないための書き方のコツ

では、具体的にリサーチをしながら記事を書くとき、どうすればよいのかを解説しましょう。

たとえば、あなたが「しそジュース」についての記事を書くとします。

しそジュースについて、まずはいろいろと情報を探しますよね。

作り方、飲み方、保存方法など。

その中で「しそジュースは醗酵して爆発する」という記述を見つけました。

この情報も記事に入れることにします。

<元の記事>

”しそジュースって、醗酵するんですね!

圧が高くなって、ペットボトルが爆発したようです。

冷蔵庫中にしそジュースが飛び散っていました。

砂糖が入っているので、ベタベタだし、床にまでこぼれてるし、いやもう、始末するのに何時間かかったやら。

大変な経験でした。”

”それ以来、しそジュースを作ったら、ときどき蓋を開けて中に充満した気体を逃がすようにしています。”

note「しそジュースって危険なんだよという話」
https://note.com/yamaguchichiyuki/n/ne1eece87cb1a より引用

正しく「引用」する

この記事の語尾を少し変えれば大丈夫だろうと、こんなふうに書き換えたとします。

<あなたの記事>

「しそジュースは発酵するのです。

ペットボトルの中で圧が高まり、爆発することがあります。

冷蔵庫中にしそジュースが飛び散るかもしれません。

砂糖が入っているので、ベタベタします。

床にまでこぼれたら、始末するのに何時間もかかります。

ですので、しそジュースを作ったら、ときどき蓋を開けて中に充満した気体を逃がすようにしましょう。」

これは、見ただけでそっくりだ、コピペだと判断できます。

このような書き方は、著作者人格権のうち「同一性保持権」を侵害します。

もし、引用するのなら、どこも変えずにそのまま引用してください。

もちろんその際には、あなたが書いた文章と、引用した文章をはっきりと区別することと、引用元を明記することを忘れずに

そうしなければ、やはり著作権を侵害してしまいます。

自分の言葉で書く

コピペ記事にしないためには、いったん情報をしっかりと理解して、あなたの頭の中で再構築し、あなた自身の言葉で書くことが大切です。

<あなたの記事>

「しそジュースを作ったときに忘れないでほしいのは、ときどき中にたまってくる気体を逃がす、ということです。

しそジュースは、作った後でも容器の中で静かに発酵しています。

だんだんと気体がたまり、中の圧力が高まってくると、突然爆発することがあるのです。

冷蔵庫の中でペットボトルが爆発した経験を持つ人は『掃除が大変だった』と振り返っています」

これなら大丈夫です!

ライターの役目は、読者の知りたい情報をわかりやすく伝えることです。

そのためには、ライター自身がその情報を十分に理解していなければなりません。

自分の言葉で書けない記事では、読者に伝わるはずもないのです。

コピペをするとどうなる?

著作権の侵害は、あなた自身のライターとしてのキャリアを傷つけますし、コピペ記事を掲載したクライアントさまにも迷惑をかけてしまいます。

2022年6月14日に、「ネタバレサイト」の運営者とライターが著作権法違反容疑で書類送検されました。

正しい知識を持って記事を書くことが、あなた自身を守ります。

そして、ていねいにあなた自身の言葉であなたにしか書けない記事を書き続けることが、あなたの実力になっていくのです。 

参考

NHK NEWS WEB『「ネタバレサイト」運営者ら2人 著作権法違反容疑で書類送検』

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220614/1000080957.html

あなたにしか書けない記事を書こう

この記事では、なぜコピペがダメなのか、どうすればコピペにならない記事が書けるのかをお伝えしました。

リサーチした結果を十分に理解し再構築して、あなたの言葉で記事を書いてくださいね。

投稿者プロフィール

山口ちゆき
山口ちゆきライターTips記事の執筆担当
Webライター。教育、食、ライフスタイルのジャンルを中心に、わかりやすい記事をお届けします。みんなのカレッジWEBライターコースメンターとして、これまでに千人以上のライターをサポートしています。

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